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「定期試験前」と「塾」

定期試験直前になると「授業の回数を増やしたい」と言う生徒と、「塾を休みたい」という生徒がときどき出てきます。

どちらの方がいいのかと言うと、これは人それぞれということになります。

試験範囲で理解の出来ていない所があればもちろん授業をやっていった方がいいのですが、暗記を中心に頑張っていきたい人には隣に先生がいるよりも一人で勉強した方が効率的にできるものです。

そういう意味でも試験前に塾を休むと言うのは悪いことではありません。

むしろ勉強に対しての自立ができていることにもなりますので、それはそれで喜ばしいことだとさえ思っています。

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さて塾との付き合い方についてですが、決して塾に振り回されてはいけません。

塾からの課題や宿題が溜まってしまって、自分のやりたい勉強や学校の宿題ができなくなっては元も子もありません。

勉強は本来一人でするもので、それを効率的にできるように塾はサポートしているのです。

塾に来るようになってから「一人での勉強が楽しくなった。」となれば取り合えずは成功と言えるでしょう。                                小林

「第二回入試」と「二次試験」の違い

受験生の方にとっては常識かもしれませんが、改めてこれについて説明をしてみたいと思います。

・第二回入試

文字通り2回目の入試ということです。1回目の入試だけを受ける人もいれば、2回目だけを受ける人もいて、更には両方に願書を出していくケースもあります。

これらのうち一つ受かれば合格になります。

中学受験でこの用語を使うケースが多いですが、実際は私立高校や私立大学でもこのような入試制度のところはたくさんあります。

・二次試験

主に中高一貫公立中学の入試で採用されています。

こちらは一次試験で合格した人だけが受ける権利のあるものです。一次と二次の両方の試験を突破して、はじめてその中学に入学が可能となります。

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ここまではご存じの方も多いと思いますが、本題はここからです。

第二回入試や二次試験ということは、その前に第一回入試や一次試験があります。

そしてそれぞれの入試が終わってから、合格発表までの気持ちの持ち方に大きな違いがあるわけです。

第一回入試の場合

「自分は落ちた。」と思うこと。

一次試験の場合

「自分は受かった」と思うこと。

※なんと対応が真逆になっています。でもこれが大切なことなのです。

「第一回入試」の後に「受かった」と思って落ちていたら、第二回入試までに精神的に立ち直れなくなってしまう場合もあるので、「落ちた。」と思っておくことが必要です。

また「一次試験」の場合は、「落ちた」と思って合格していた場合(あくまでも一次試験での合格)に、二次試験に向けての心と試験の準備が間に合わなくなってしまうため、自信過剰でもいいので「受かった」と思っていることが必要なのです。          小林

2027年度からの「高校入試の変更」について②

前回に引き続き、今回は公立高校入試において新たに増えていくものについてお話しします。

・入学試験に「面接」が加わる。

これは本当にびっくりしました。現在では、高校ごとに面接の有無を決めることができ、年々その実施率は低くなってきています。

面接の問題点は、採点の基準に公平さが失われてしまうことだと思います。担当する教師(面接官)によって判断が変わったり、同じ人であっても最初と最後でとは基知らず知らずのうちに評価基準が変わってしまったりなど、とにかく不透明なわけです。

では、なぜこのような面接を完全復活させたのかと言うと、前述の通り調査書が学力評定だけのシンプルな形になったため、調査書に記入する項目を増やして行きたいというものがあったのかもしれません。

またそれに伴い以下のようなものも増えます。

・「自己評価資料」(自己PR)」の提出

これは入試前にすでに書いていて志望校に提出しているものです。面接では、この資料を基に面接官から質問を受けることになります。

例えば、「趣味がゲームだと良くないので、読書にでもしておこう」と適当なことを書くと、「どんな本を読んだか?」「どこに感動したか?」「好きな作家は?」などいろいろと質問をされるというわけです。

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このように、面接と自己評価資料というのはセットで考えていた方が良さそうです。

ここで一つ心配なことがあるのですが、20年ほど前の高校入試も同じような制度がありました。当時私は別の塾で勤務をしていたのですが、生徒たちが入試前の追い込みの時期に「自己評価資料(当時の名称は違ったと思います)を添削してください。」と

いった相談が後を絶たなかったのです。

こちらとしては5科の勉強に集中して欲しかったのですが、生徒からしてみると気が気ではなかったのです。

また受検者には全員「面接練習」も行いましたが、これも今後どのようにして行くのがベストかを考えていきたいと思っています。                    小林

「市学力検査」の背景について

先日、さいたま市学力検査の漏洩事件があり、試験が中止になったという記事が出ていました。

記事自体は正確なものだと思いますが、それに対しての識者の解説、一般の人からのコメント等間違っている部分も多かったため、改めて解説をしていきたいと思います。

なお本文では、漏洩に関することではなく、「市学力検査」が存在する背景について簡単に述べてみます。

・30年ほど前には、北辰テストは中学校で受けていた。そして「市学力検査」というものは存在しなかった。

そのため担任の先生は、生徒全員の模試での学力を把握することができていた。さらに、中学校ではその成績(偏差値)を生徒の希望する私立高校に提出して、事前に合否の判定(確実に合格できるかどうか)を高校側から知らされていた。

中学校では、その結果を三者面談で伝え進路アドバイスを行っていた。

・その後「校内での業者テスト(北辰テスト)」と、私立高校と中学校との接触を禁じることになる。

業者テスト廃止の主な理由としては、民間会社のテストを公立校で行うことはおかしいというもの。これによって北辰テストは校内で受けられなくなる。更に生徒が会場で受けた北辰テストの結果も中学では聞き取ることができなくなる。

・校長会で、北辰テストの代わりになるものとして「市学力検査」を始める。

北辰テストの結果を知ることができない中学側は、生徒の進路指導ができなくなるため、各市では校長先生が中心となって作成した「市学力検査」を開始することになる。

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ここまでが、現在までの主な流れとなっています。

非常に端折った内容ですがご了承ください。

現在の善し悪しは別にして、さいたま県では上記の理由によって生徒が受けるテストの数が増えてしまったことだけは事実です。

なお「市学力検査」の結果で私立高校の推薦(いわゆる確約)を貰える高校もありますが、これは一部の高校に過ぎないのと、埼玉市民にとってはあまり意味がないものになっています。

それは、さいたま市は県内でもトップクラスの学力があるため、市内だけの生徒を対象に行う「市学力検査」では、北辰テストに比べてどうしても偏差値が下がってしまうケースが多いからです。

今回の事件を機に、「市学力検査」というもの自体が見直されて行く流れにはなっていくことでしょう。

しかし、ネット等に書かれているように単に廃止するだけでいいという問題でもないわけです。

★この件をはじめ高校入試に関するご質問がありましたら、お電話やメール等でお気軽にお知らせください。塾外生の方でも歓迎いたします。                 小林

2027年度からの「高校入試の変更」について

公立高校の入試選抜法が、2027年度(現中1生)より大きく変更いたします。

現時点ではその概要は決まっていますが、詳細部分についてはまだ決まっていない部分もあります。

まずはその概要の一部についてです。私の見解や個人的な感想も書いていますので、ご了承ください。

調査書には9教科の5段階評価のみが記載される。

従来は、部活動、委員会活動、各種検定など細かく記載されていたものがごくシンプルなものになります。

部活動に関しては、昨今校外のクラブチームに参加する生徒も多くなり、中学校側としてもそれらをしっかりと把握して調査書に記入するのは大変だったと思うので、基本的にはこの変更は良かったと言いかやむを得ないなのかなと思います。

各種検定の欄がなくなったのは、賛否はともかくとしてとても驚きました。英検にしても今までは、3級を持っていると加点(中堅~上位校の多くは準2級以上で加点)という高校が多かったのですが、実際に何点の加点をされるのかという部分についてはある程度の予測はつくものの公表はされていませんでした。ある意味非常にクリアになって分かりやすい調査書になったと思います。

出席日数の欄がなくなったのも驚きです(この辺は今後変更があるかもしれません)。公立高校というのは、実は従来より出席日数については寛容で、皆勤(精勤)だからプラス点になるとか不登校なので不利になってしまうとかいうことはほぼありませんでした。

次回は、新しく増えていくものについて解説をしていきたいと思います。             セレクト学院 小林

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