ここ最近は、将棋界に明るいニュースが多く、私自身毎日とても喜んでいます。
特に藤井四段の活躍ぶりには、本当に驚かされます。
私は、生徒が帰ったあとに中3生の答案の採点をして、そして同じく中3生の藤井四段の棋譜をパソコンで並べて研究するというほどの将棋好きなのですが、ここで彼の強さについて少し触れてみたいと思います。
なんと言っても、彼の一番の強さは「圧倒的な終盤力」にあります。
数学に例えると、私が10分考えてやっと解ける問題を、彼なら10秒で解いてしまうといった具合です。
そして、これはマスコミの間でもあまり触れられていないのですが、将棋観というものを大きく変えていったことも見逃せません。
従来の将棋は、「まずは守りを固めてから攻める」というのが基本でしたが、現在では「隙あらばいつでも攻める」といったスタンスです。
これは、当然といえば当然のことで、自分の玉を固めている間に相手の玉も固めて行くことができるわけで、どこで攻めても本来のところあまり差がないわけです。
そうであれば、できるだけ相手にとって不意打ちになる場面を見つけ、その時点で攻勢をかけた方がいいというわけです。
将棋の歴史は長いのですが、こんな単純なことでもこれまでの間は否定されていたのです。
常識だと思っていたことが常識ではなくなる、これはもしかすると勉強面に於いても有り得ることかもしれません。
さて、将棋と受験の最大の違いは何か・・・。これは前者が「相手との勝負」なのに対して、「後者は自分との勝負」ということだと思います。
もちろん受験でも、倍率(相手)によって合否は左右されてしましますが、そのような外的要因よりも自分自身がこれまでどれだけしっかりと取り組んできたかの事の方が遥かに大きいわけです。
受験生の皆さん、体調に気をつけて、当日ベストを尽くせるようがんばってください。
P.S. ちなみに部活動で「囲碁・将棋部」のあるところは多いのですが、やはりこれらは別々のものなので切り離して欲しいものです。
私からすると「野球・サッカー部」「バレー・バスケ部」「演劇・吹奏楽部」と言っているようなものなのです。 小林