前回、偏差値の簡単な計算方法(おおよその数値)について解説をさせていただきましたが、今回はテスト会社ごとの偏差値について触れてみたいと思います。
偏差値50といえば、一般的に平均を取っていると言えるのですが、これはあくまでもその模試を受けた生徒の平均になるわけでして、上位層が多く受けるテストでは偏差値50でも、学校では上位にいるケースも多々あります。
それでは小・中・高別に見ていきたいと思います。
◎小学生
小学生で模試を受ける割合は低いため、どうしても上位層が多くなり偏差値は通常辛く出るものです。
・首都圏模試
中学受験をする人がほとんどです。
そのため偏差値は辛く出て、学校で上位にいる生徒でも40前後の偏差値になるケースも珍しくはありません。
・四谷大塚
中学受験をする人の中でも、特に上位層が多く受けるため、首都圏模試よりも更に辛い数値になってしまいます。
・塾内学力チェックテスト
当塾で行っている試験になります。
こちらは、全国多数の塾でも同じものを受けていて、主に受験をしない人が大半を占めます。
そのため首都圏模試よりも甘い数値になりますが、それでも塾に通っている生徒が対象になりますので、学校と同じかやや辛い数値になります。
◎中学生
・北辰テスト
中3生の多くが受けるテストになりますので、それなりに平均化した数値(学校で真ん中の生徒は偏差値50程度)になるケースが多いです。
・さいたま市実力テスト
中3時に校内で行われる模試になりますが、こちらは県内の中でも特に学力レベルの高いさいたま市のみの生徒を対象としていますので、北辰テストよりも4前後辛い数値になるケースが多いです。
・駿台模試
上位生が多く参加する試験になりますので、かなり辛い数値になります。
・塾内学力チェックテスト
当塾では中1、中2のみ実施していますが、塾に通っている生徒が対象ということもあって、やや辛めの数値になります。
◎高校生
・駿台模試
難関大学の受験生が多く受けるテストになりますので、偏差値はかなり辛く出ます。
・河合模試
大学受験の模試の中では平均的な数値が出ます。
ただ、あくまでも大学受験をする生徒の中での偏差値になりますので、中学時代の偏差値よりはかなり辛く出るものです。
・進研模試
上の2つの模試が、希望者のみ会場で受ける者に対して、進研模試は高校単位で受けるものになります。
そのため大学受験をしない人も多く含んでいることや、上位校では実施しない高校も多いため、他の模試に比べてかなり甘い数値が出ます。
●まとめ
受験雑誌やインターネット等で偏差値やランク表を見るときは、「どの模試」での偏差値なのかも気にしておくといいでしょう。
また、「○○校の偏差値△△」とある場合、合格者の平均偏差値なのか、80%合格ラインなのか、60%合格ラインなのかによっても、数値は大きく異なります。小林