新聞・インターネット・テレビ等で昨日大きく報じられていた記事ですが、このタイトルは非常に誤解を招くものだと感じます。
もちろん、タイトルだけで全てを伝えることは無理であるにせよ、もう少しわかりやすいものにしてほしいものです。
そして、記事を読んでも、ほとんどの場合肝心の内容がわかりません。
ここで少しだけ解説をしてみたいと思います。
誤解その1 「そもそも高等教育とは何か?」
高校のことだと思った人も多いのではないでしょうか。
「私立高校が無料になる」と喜んだ人もきっと多いはずです。
実は高等教育とは、高校卒業後の教育(大学等)のことを指します。
誤解その2 「大学が無料になる?」
これも実はほぼ「No」なのです。
実は無料になるには、世帯年収(正確には家族構成と税金の金額で決まります)の制限があり、該当者は10人中1人位しかいません。
つまりほとんどの人にとってはあまり関係がなく、その恩恵を受けることはありません。
むしろ大学の授業料は昔よりも上がっているのが現状です。
大まかな目安ではありますが、私大理系=120万、私大文系=80万、国立(文理共)=60万というのが1年間にかかる授業料になります。
これに入学金や諸費用がかかります。
ちなみに幼児教育(幼稚園・保育園)は実質無料になるようです。
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いかがでしたでしょうか。
私も普段あまり興味のない記事については、読まなかったり、見出しだけをなぞって勝手に解釈したりということも多々あります。
だからこそ見出しというのはとても重要なもので、読者を喜ばすものではなく、真実を簡潔に伝えていくべきものだと思います。
私が記者だったらこんなタイトルにします。
「幼児教育無償と、一部世帯での大学授業料の無償化が決定」
P.S.先ほど今年最後のご挨拶のつもりで書きましたが、ついつい書き足してしまいました。 小林