前回に引き続き、今回は公立高校入試において新たに増えていくものについてお話しします。
・入学試験に「面接」が加わる。
これは本当にびっくりしました。現在では、高校ごとに面接の有無を決めることができ、年々その実施率は低くなってきています。
面接の問題点は、採点の基準に公平さが失われてしまうことだと思います。担当する教師(面接官)によって判断が変わったり、同じ人であっても最初と最後でとは基知らず知らずのうちに評価基準が変わってしまったりなど、とにかく不透明なわけです。
では、なぜこのような面接を完全復活させたのかと言うと、前述の通り調査書が学力評定だけのシンプルな形になったため、調査書に記入する項目を増やして行きたいというものがあったのかもしれません。
またそれに伴い以下のようなものも増えます。
・「自己評価資料」(自己PR)」の提出
これは入試前にすでに書いていて志望校に提出しているものです。面接では、この資料を基に面接官から質問を受けることになります。
例えば、「趣味がゲームだと良くないので、読書にでもしておこう」と適当なことを書くと、「どんな本を読んだか?」「どこに感動したか?」「好きな作家は?」などいろいろと質問をされるというわけです。
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このように、面接と自己評価資料というのはセットで考えていた方が良さそうです。
ここで一つ心配なことがあるのですが、20年ほど前の高校入試も同じような制度がありました。当時私は別の塾で勤務をしていたのですが、生徒たちが入試前の追い込みの時期に「自己評価資料(当時の名称は違ったと思います)を添削してください。」と
いった相談が後を絶たなかったのです。
こちらとしては5科の勉強に集中して欲しかったのですが、生徒からしてみると気が気ではなかったのです。
また受検者には全員「面接練習」も行いましたが、これも今後どのようにして行くのがベストかを考えていきたいと思っています。 小林